計算力
ビジネスにおいて、計算ができないのは非常に問題です。個人飲食店や個人ベーカリーの中には、こうした計算、特に原価計算を全くしていない店舗をよく見かけます。
計算の練習は、①どんな情報が必要かを覚えること、②どうやってその情報を得るかを覚えること、③計算の仕方、の3点を身に着ける必要があります。
また、比率の考え方を理解し、使いこなせるようになると様々な見方や分析ができるようになります。
以下の練習方法をやってみましょう。
1.基礎的計算練習をする
原価計算や原価率、利益率の計算を行う上で、基本的な足し算、引き算、掛け算、割り算ができないというケースをよく見かけます。そのため、文章や表からこうした計算式が自分で構築できる能力をつける練習をします。例えば、「240gのピザを家族3人(母・兄・弟)で分けました。母は、均等に分けたのち、食べ盛りな兄に自分の分を半分分け与えました。さて、兄の食べたピザは1枚の何%ですか?」
すぐに、計算式は思い浮かびましたか?
こうした実践的な計算練習を行うことで、商売上の計算にも慣れてきます。料理人やパン職人だって、商品開発をしていくうえで、原価計算やカロリー計算など様々な計算が必要になります。
2.レシピから原価計算する
原価計算に必要な情報の入手の仕方と計算方法を覚える研修です。「材料の仕入れ価格÷内容量×レシピの使用量を材料ごとにすべて行い、全部足す。」この基本形を伝えたうえで、レシピを1枚渡します。
講師は、どのように進めると原価計算が達成できるのか、考えながら進めさせます。
わからない場合は、ヒントを与えます。「最初の基本形の中で、今手元にない情報は何ですか?「仕入れた材料の内容量はふつうどこに書いてありますか?」など相手の気づきを促しながら進めましょう。
3.イベントの利益計算をする
バレンタインやクリスマス、外部での出店イベントなどのあとに、その期間の売上高、原価、販売促進費などのイベント個別にかかった費用と売上を集計・計算させます。
実践的な計算練習ですが、Excelなどの機能も使ってもらいながら進めると、パソコンのリテラシーも同時にあげることができます。